その男、危険人物にて要注意!!

海の香り、彼の香り





「高速降りたら、ご飯にしようか」


「はい」


「なにかいいとこあればいいな」


「ここら辺は初めてなんですか?」


気になった……。

松田さんはこの辺りを知っていて連れてきてくれたんじゃないの?


「ここさ、俺の知り合いがオススメのとこなんだ」


「そうなんですか!!」


松田さんの知り合いか。

どんな人だろう。


「海がきれいだね」


「はい」


夏の日差しを浴びて、キラキラ輝いている。

あたしたちの住んでいるマンションからは内陸だから海が見えない。

海を見るにはこうやって高速に乗って車を走らせなきゃダメなんだ。


しばらくすると…… 小さなカフェが見えた。

そこで食事をとることにした。


「かわいらしいとこですね」


「ここさ、さっき話した知り合いのご両親がやっているとこなんだ」




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