ここにある
駅から遠ざかると、建物が低くなり、空が広くなった。

西の空は過剰なまでに焼きつくされている。

鮮やかな緋色が綺麗すぎて、こわい。

数時間後、この空にどうやって夜がやってくるのか、不思議に思ってしまう。



あたしは、夕日が沈む方向にある家路に向かい、さしかかった河原で足を止めた。

あの家には…


帰りたくない…
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