ここにある
「あたし、詩音と生きてる…」

この嬉しさと誇りを、どう伝えたらいいんだろ……


詩音の胸に全身でもたれていると、あたしの体を詩音の両腕が包み込んだ。


詩音の力加減は心地いい。

力強いのに、決して苦しくない。

体が甘くしびれて、じんじん熱くなる。

ここがいい…

胸に確信が満ちていく。

あたしは、ずっとここにいたい。

「陶子?泣いてるの?」
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