ここにある
それも、そのはずだ。

英南学園の制服だけでも充分、目立つというのに

日曜にそれを着て、手には風船を持ち

加えて、詩音の完璧に整った容姿でさっそうと走っていれば
誰でも振り向かずには、いられない。

「あれー、陶子も制服?」

「まぁね…」

お互い理由はあるにせよ、日曜日に制服を着たあたし達に、周囲の視線は集中している。

あたしは、ともかく……

「なんで、詩音は制服なの?」
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