ここにある
「陶子のこと、世界で一番、知ってる人間になりたいんだ」
詩音の言葉が全身をかけめぐる。
互いに押し当てた額と息がかかるくらいのこの距離が、最高に心地好い。
「ありがとう」
あたしが詩音をぎゅっと抱きしめると
一瞬、驚いたよいに詩音は額を離し
そのあと、いつもと同じ、優しい力加減で、あたしを包み込んだ。
少し…
また、少し
前にすすんでいけば
ひとつ…
また、ひとつと増えていく物がある。
詩音の言葉が全身をかけめぐる。
互いに押し当てた額と息がかかるくらいのこの距離が、最高に心地好い。
「ありがとう」
あたしが詩音をぎゅっと抱きしめると
一瞬、驚いたよいに詩音は額を離し
そのあと、いつもと同じ、優しい力加減で、あたしを包み込んだ。
少し…
また、少し
前にすすんでいけば
ひとつ…
また、ひとつと増えていく物がある。