ここにある
「あっ……」

いた!


彼は、この間と同じ場所で、同じようにガードレールに手をつき、対岸を眺めている。


あたしの鼓動はトクトクと早くなる。


彼が涙をすくいとった時に触れられた頬が、じんと甘くしびれた。

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