ここにある
あたしは彼にそっと近寄り、さりげなく、隣に並んでみた。


一度、会話はしているものの、友達というには距離がありすぎて

気軽に声をかけるには、ためらいがある。


名前も知らないしね…

あたしは自分に言い聞かせるようにうなづき

彼がこちらの存在に気づくまで、待つことにした。

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