憧れの彼と恋する方法
私の願い事…。
「だけど、今のままじゃ多分無理だね」
ローズさんがあっさりと言い切った。
「何でですか?」
「何でって、自分が一番よく分かってるだろ」
ローズさんの言う通り。
自分が一番、分かってる…。
このままじゃ願いは叶えられないって。
「由希ちゃん!」
遠くから私を呼ぶ吉田さんの声が聞こえてきた。
「あ、やばい!ごめんなさいローズさん、また今度!」
腕時計を見た私は、焦ってその場を立ち去った。
走りながら振り返ると、其処にはもうローズさんの姿は無かった。
願い事…か。