憧れの彼と恋する方法

しばらくすると、1人の女の子がお店に入ってきた。


あれは…沙羅ちゃん?

沙羅ちゃんは私達が座っている横に立ち、私に向かって深々と頭を下げた。


「上野沙羅ちゃん、知ってますよね?」


「うん。桜井さんのメイクアシスタントだよね?」


黙ったまま沙羅ちゃんが頷いた。


とりあえず竜司君が沙羅ちゃんを席に座らせた。

竜司君の隣に座った沙羅ちゃんは、少し恥ずかしそうに下を向いている。


「実は、撮影の合間に沙羅ちゃんと色々話すようになって、それで」


「…?」


「由希さんに沙羅ちゃんの相談に乗って頂きたいんです」


「え?相談って、沙羅ちゃんの?」

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