憧れの彼と恋する方法

そうこうしていると、今回の犯人舞美が来た。


「ちょっと舞美、こういう事なら言ってよね!」


玄関先で小声で言うと、舞美は笑みを浮かべた。


「だって、言ったらつまんないじゃん。驚いたでしょ?」

「当たり前だよ!」


怒りながらも本当は凄く嬉しくて嬉しくて仕方がないって事は言わないけどね。


こうして有り得ない状況の中、私の27歳の誕生日パーティーが始まった。

舞美が買ってきた唐揚げやポテト、大きなケーキがテーブルに並んでいる。


竜司君も海人君もお酒が好きなのか、開けたワインは順調にハイペースで減っていった。


「ところで由希さん」


ポテトを加えた海人くんが、少し酔っ払った口調で話しかけてきた。


「なに?」

「誕生日に俺達と一緒でいいんですか?」

「いいって?」


ていうか、皆が突然来たんだけどね。


「だって由希さんもう27歳でしょ?彼氏とかいるんじゃないの?」



あ…、それ言っちゃう…。

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