憧れの彼と恋する方法
その日、仕事を終え帰宅したのは23時。
カレンダーにふと目を向ける。
「6月25日か…。撮影は、あと2日で終わり。
そして、この世界に居られるのは…」
小さな声でそう言いながらソファーに腰掛けた。
ずっと、今日舞美に言われた事を思い出していた。
『当たって砕けろでもいいじゃん!
由希には幸せになってほしいんだよ』
竜司君を想って苦しくなったり、竜司君の笑顔を見て嬉しくなったり、今の私の心の中は竜司君でいっぱいだった。
破裂しそうなくらい…
竜司君でいっぱいなんだよ…。