憧れの彼と恋する方法
運命の日、6月30日22時。
この日はずっと、私は家の中で竜司君からの連絡を待った。
「ピピピッピピピッ」
メールの着信音を聞いた私は、急いで携帯を開く。
『件;すいません
本文:遅くなりました。
今向かってますので、
もうすぐ着きます』
それから30分後、竜司君が私の家に来た。
「ほんとすいません、遅くなっちゃって」
「ううん、私こそごめんね」
竜司君の隣に座った私は、さっきまで考えていた言葉の全てが一瞬にして空っぽになってしまっていた。
「何かあったんですか?由希さんから誘うなんて珍しいから」
「あ、うん。そうなんだけど…」
どうしよう…。
あんなに考えたのに、頭の中が真っ白になっちゃった。