憧れの彼と恋する方法

「そう思ってくれただけでじゅうぶんだよ。
聞いてくれてありがとう」



そう言って、私は竜司君を見送った。




時計に目を向けると、23時55分を指している。



「あと5分」



私、ちゃんと言えたよね?


素直になれたよね?


堪えていた涙が、今になって流れてくる…。


ソファーの上で、クッションに顔を埋めた。



しばらくすると、静かな部屋の中で携帯の着信音が鳴り響いた。



「メール…?」


携帯をそっと開いた。


そして…


< 234 / 244 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop