憧れの彼と恋する方法
エピローグ
~2年後~
「ちょっと早く!!」
「ごめんごめん」
マンションの下に止まっているのは一台の赤い車。
運転席には舞美の姿が在った。
「ほんと由希ってば朝弱いんだから」
「ごめんってば」
車に乗り込んだ私は、助手席の窓を少し開けた。
「春だね、風が気持ち良いよ」
「ほんとだね」
「舞美、本当に頑張ったよね。
絶対に舞美は素敵な女優になれるって私は信じてたよ」
「ありがと。私だって、由希は絶対にあのコンテストに優勝できるって信じてたし、メイクしてもらうなら由希しかいないって思ってたんだから」
信号で止まった瞬間
私達は互いに見つめ合い微笑んだ。