憧れの彼と恋する方法
翌朝、私は予定よりも1時間早く起きた。
カーテンを開け、まだ薄暗い窓の外を眺める。
素早く支度をし、台本に書き込まれた自分の字を真剣に見つめた。
決めたんだ。
もう余計な事は考えない。
今この世界で出来ることを精一杯やる。
ヘアメイクの仕事は諦めたとはいえ私の夢だったし、その仕事が出来るなんてそれだけでも贅沢。
その上、竜司君もいて毎日顔を合わせる事になって、何を悩む事がある?
頑張らないでどうする?
こんなチャンス、当たり前だけどきっと2度とない。
3ヵ月後にどうなるかは分からないけど、今はやるしかないんだよ。