憧れの彼と恋する方法
「な~んだ、久々に飲みにでも行こうと思ったけどしょうがないね。
そうそう、”明後日”よろしくね」
明後日は、舞美が所属している劇団の公演がある。
舞美は中学生の頃から女優になるという夢を追いかけていて、数々のオーディションを受けては落ち…その繰り返しだったけど、舞美は決して諦めなかった。
そんな舞美は、劇団で公演がある時は必ず私にヘアメイクを頼んできて、私は快くそれを受け入れる。
本当は、もうメイクに関わるのはやめようと思ってた。
でも、高校生の頃からメイクの勉強に付き合ってくれた舞美を、綺麗に輝かせる事が出来るのは自分しかいないってそれだけは自信を持って言えるから。
今でも大好きなヘアメイクという仕事を断ち切れないのは、そんな舞美のお陰かもしれない。
「了解、明後日ね。世界一綺麗にしてあげるよ」
「お、さすが頼もしいね!んじゃよろしく」