憧れの彼と恋する方法
それから撮影の話を少しして電話を切ったけど、正直舞い上がっていて何を話したのかあまり思い出せない。
いつの間にかソファーの上で正座をしていた私は、閉じられた携帯をしばらくの間握り締めていた。
決して手の届かない存在。
今でも勿論、手が届くなんて思ってない。
だけど…
少しだけ距離が近づいたって、そう思ってもいいのかな?
3ヶ月限定だからこそ、本気になっちゃいけない。
意識しちゃいけない。
必要以上に近づいちゃいけない。
そう思ってた。
思ってたけど…竜司君に対する気持ちが、風船のようにどんどんと膨らんでいくのが分かるから…
このままだと、破裂しちゃうよ…。