眠り姫はひだまりで
三十分くらいカフェで話したあと、カフェを二人で出た。
カフェの前で大和が言った。
「色葉はこれからどーすんの?」
「ん?あー、文具店にいこーかなって、思ってる」
「そっか。僕さっき母親からメールきてさ。買い物頼まれちゃって」
「そうなんだ。じゃあ、ここでお別れかな?」
「そーだね。久しぶりに話せて嬉しかったよ」
「うん。私も!」
大和の高校のこと、いっぱい聞けちゃった。
頭のいい学校って、いろいろ大変らしい。
中学での思い出話もできたしね。
大和は歩き出そうとして、なにか思い出したようにこちらを振り返った。
「そうだ。携帯番号教えてよ」
「あ、そーだね!いいよー」
友達はいっぱいいた方がいいよね!
他校のこととか全然知らない私。
なんせ全くつながりがないから……
こーゆーのは嬉しい。
番号交換した後、「じゃあね」と言って、大和はあっちへ歩いていった。
はー、まさかカフェで会えるとは……
偶然ってすごいねぇ!