眠り姫はひだまりで


「その人の学校の友達ですけど」

………あれ。彼氏とかゆーのかと思ったよ………

ってなに私、残念がってんの!


「友達ぃ!?彼氏じゃねんだったら邪魔してんじゃねーよ!」


「いやいやいや。女の子嫌がってんじゃん。フツー知り合いじゃなくても、目撃しちゃったら助けるだろ」

呆れ返ったように言う純くん。


「くそっ…………」

 
くやしそうな男の人とは反対に、あの悪な笑みを浮かべている。

 
「はは。嫌がってんのに無理やりつれてこーとするとか………どんだけ必死なの、おにーさんたち」


…う、薄笑いが怖い!怖いよ、純くん!


「彼女いないからって、無理に可愛い子連れたがるの、ただのかわいそうな人にしか見えないよ?」

うわぁ。

さ、さすがぁ。ドS!!

男の人達、屈辱で震えてるよ………!

 
そしてあの笑みを浮かべたまま、純くんはどんどんこっちに来る。

てゆーか、なんで純くんが………!?


「ホラ。行こ、色葉」

「え………あ、うん………」


差し伸べられた手をとる。


「ちょ………なにすんだよ!」


「なに?お前らのもんじゃねぇよ。色葉は」

 
キッと男の人達を睨んだ純くんの顔は、めちゃくちゃかっこいい。

なんてゆうか………う、美しい?


「…………っ……い、行こーぜ」


そう言って、ナンパ男さんたちは、そそくさとあっちへ逃げていった。

じゅ、純くんのキレイな顔に、圧倒された…………とか?


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