眠り姫はひだまりで

そして、純くんはいきなり立ち上がった。


「へ……………純くん………?」


彼を見上げる。


思わず、目を見開いて凝視してしまった。


だって…………純くんが。

  
あの…………イジワルで、私をからかう純くんが…………


…………顔を赤くしていた。


 
片手を鼻から下にあてて。

視線は逸らされている。



「じゅ………純くん、顔あか「うるさい」


ピシッと遮られた。


て…………照れてる?

嘘ぉ……………。


「わ…………私が、あんなこと言ったから?」


私がそう言うと、純くんは怒って言った。


「そーだよ!!色葉のバカ!こんっな恥ずかしいこと言うとは思ってなかったんだよ!」


純くんは、きっと私をからかうつもりでいたんだ。

 
「………形勢逆転?」


「違うっつの!バカ!!」


うわぁ。照れてる。純くんが照れてるよぉー………………!



< 115 / 587 >

この作品をシェア

pagetop