眠り姫はひだまりで


「…………おいこら少年」


そんな純くんを見て、なにかひっかかった様子のお兄ちゃん。


「なんで俺を見て話すのをやめるんだ」

 
「……いや、ほんとになんでもないんです」


ちょっと目を逸らして、言う純くん。


「……なんなの?」


「………いや?」


つーん。今の純くんはそんな感じだった。


ほんと、なんなの…………?

 
「それはそーとお兄ちゃん、帰ってくるの早くない?」


「え?そんなことないぞ?ホレ」


お兄ちゃんが腕時計を見せてくれた。


今、時間は………四時半!?


「もうそんな時間………?」


純くんとお店回ってたら、楽しくて時間なんて忘れちゃってた………。


 
  
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