眠り姫はひだまりで

私がそう訊くと、純くんはカップ片手に
返事をした。


「それは全然大丈夫。俺の親、二人とも仕事あってさ。いつも深夜とかに帰ってくるから」


「そーなんだ………」


いつも深夜に………。

てことは、夕飯も一人?


すると、お兄ちゃんがまたもかっこつけながら無責任なことを言った。


「よし少年。それなら今日はうちで夕飯食っていけ。そして俺とたっぷり話そう。お前が色葉にふさわしい奴か、見極めてやる」


「………なにいってるのお兄ちゃん」

てゆーか、『ふさわしい奴か』?

だから、違うのに。


「……あのねお兄ちゃん。何度も言うけど、純くんはそーゆーのじゃ「いいんですか?」


へ?

私が言い終わる前に発言したのは、お兄ちゃんの方を向いた純くん。


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