眠り姫はひだまりで


『いいんですか?』って、お兄ちゃんの誘いに、『いいんですか』ってコト?


「おうよ少年。お前がいいんだったらな。これも大事な妹のためだ。お前が顔だけの奴じゃないと証明しろ」


か、顔だけの奴って!

なんて失礼なこと言うのお兄ちゃん!

まさか純くんのこと、ずっとそう思ってたの!?


さすがの純くんも、これにはカチンときちゃったみたいで………


「……わかりました。なんか色葉の兄ちゃん、いろんな意味で俺のこと誤解してるみたいだし。夕飯、食わしてもらいますね」

うわぁ。笑顔………。

超絶かっこいい、爽やか王子様スマイル。

しゃ、社交的ってゆーの?

すごい、純くんのまわりにバラが見えるよ…………

………ん?あれ、てか純くん、本気で夕飯うちで食べてくの?

嘘………!?


「純くん?本当にうちで夕飯食べるの?お兄ちゃんの言うことなんか、聞かなくていいんだよ?」

「色葉!?」

お兄ちゃんがなんかショック受けてるけど、無視、無視。


「色葉が嫌なら、俺帰るけど」


さらっと言われたその一言に、自分でもびっくりするぐらい、寂しい気持ちになった。




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