眠り姫はひだまりで


……か!彼氏!

なんか、さっきもあったなこの質問!


「違うよ!学校の友達!」

当たり前でしょ〜、と笑って言う。

………なんか、顔熱い。

すると、純くんが街でしたように、なぜか不満そうな顔して声をあげた。

「……色葉〜」


「な、なに?間違ってないよ?」


「…………」

またつーんてなった。

なんなのさぁ。


「え、本当に彼氏じゃねんだよな?」

今のやりとりを見て誤解したのか、もう一度 優馬が確認するように、訊いてきた。


「も、もちろん」

………ひょ、ひょえー。

なーんか横から、意味のわからない無言の威圧がぁあぁー………

私の言葉に、優馬が「だよなー」と言った。

「姉ちゃんにこんなかっこいい人、ムリだよなー」

「どーいう意味、それ!」


「あーはいはいあんたたち、人様の前でケンカしないー。それにしても、本当にいい男じゃないのー」


はー、と感嘆の息を漏らして、お母さんはまじまじと純くんの顔を見る。



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