眠り姫はひだまりで


純くんは明るいから、そんな表情を見るとちょっとびっくりする。


「……純くん」

「……ん?」


……切ない瞳のわけを知りたくて。

深入って訊こうかと思ったけど、純くんの優しい笑みを見たら、なにも言えなくなってしまった。


「………なんでもない」

「なんだよ、言えよー。気になんじゃん」

「ほんとになんでもないの」

ちょっと笑って言った。


純くんはしばらく「言え」って目線を送ってきたけど、私も口をつぐんでいたから、純くんは諦めたように食事に戻った。


…………いつか訊けるかな。

深入って訊けるような仲に、なれるのかな。

純くんは、こっちには簡単にずいずい入ってくるくせに、自分にはなんだかみえないガードでも張ってるようだった。


訊きたいけど、訊けない。

いつか、そんなガード、解いてくれるといいな。

純くんのこと、もっと知りたいよ。


「…………」


…………なに考えてんの、私!?


純くんのこと、ももももっと知りたいとか……!




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