眠り姫はひだまりで


我に返った途端、顔の温度が急上昇。

「姉ちゃんどーしたの!?」

「な、なんでもない………」


のわぁあぁあぁ!

も、もーやだ………!

私、もう純くんのこと…………


いやーーーーー!


なににこんな拒否ってんのか自分でもわからないけど、とにかく拒否したかった。


あぁ、ほらみんなびっくりしてるじゃん。

落ち着け、落ち着け………

すーはーすーはー深呼吸。


そ、そーだよ。

私が、純くんのこと………そーゆーふうに見るにしても。


私は知らなすぎるんだ。純くんのこと。


だから、知りたいって思う。

純粋に……………。


純くんへの気持ち、認めてしまえば早いけど……

なんだかそれはまだな気がして。

だから、知っていかなきゃ。

これから。

純くんのこと…………。







「さぁお兄ちゃん!教えて!鍵のこと!」

夕食後。

私はソファに座って、こたつに入ってこちらを見るお兄ちゃんに、意気込んで訊いた。


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