眠り姫はひだまりで
「連絡取り合ってたりは?」
「しない。大学入ってから、一度はメールしようとしたんだが………あいつアドレス変えてんのか、メールできなかった」
「なにそれぇ」
「知らん。しかし、あいつが他県の大学に行ってないことは確かだ」
「え、そうなの?じゃあ地元に住んでるの?」
「さぁ」
「えぇ〜」
これじゃ、なにもわかんないじゃん〜。
純くんと顔を見合わせる。
うぅ。知りたかったなぁ。
すると、お兄ちゃんが「それよりも」と言った。
「色葉!少年!学校での話をたくさん聞かせてくれ!」
「えぇ? 三ヶ月前話したばっかだよぉ?」
「その三ヶ月の間のことだよ」
う〜ん。
三ヶ月の間に話すことなんて、あんまないよぉ?
困っていると、台所からお母さんが、助けの声をかけてくれた。
「はいはいお兄ちゃん。色葉達の前に、優馬の相手してやって」
すると、待ってました!かのように、こたつにもぐってゲームしていた優馬が、声を上げた。