眠り姫はひだまりで

私は足早にリビングを出て、階段を駆け上がった。


「あくまで返事は返さないつもりだな！？なんなんだよ姉ちゃん！」


バタン！

リビングのドアを、乱暴に閉める音がした。


……まぁそれは、後で謝っとくとして。（確信犯）


私は、急いで自室のドアを開ける。

そして、机の上に置いてある携帯を手にとった。

携帯を開き、メアド欄を確認する。


「…………あった………」



『水野純』

フルネームで登録したのは、なんとなく。

その三文字を見つめる。

………私はおととい、純くんとメアドを交換している。


優馬が持ってた子機を見て、携帯が浮かんだんだ。

よかった。

これで、今日中にお礼できる。

純くん宛てにメールを打とうとして、気がついた。