眠り姫はひだまりで
「………あぅーーーー………」
片手に持つ携帯の画面を、じーっと見つめる。
ずるい。
いっつも不意打ちばっか。
なんなのさぁ………。
………私、昨日認めちゃったんだよね。
純くんが…………
「………好き」
…………だって。
口にだした途端、顔が真っ赤になってきた。
………あぁもうやばいよー………
あの〝スクロール下の奇跡の文面〟(今つけた)をもう一度眺めた。
ね、寝顔可愛いかった、とか………
なんでこんなコト書けちゃうの?
一体なんのつもりでかいてるの?
頭んなかがぐるぐるする。
「………………」
そして、いらぬことまで思い出す。
純くんに初めて会った日の、彼のかっこよすぎる笑顔。
…………あのわっるーい笑みも。
笑い声。…………キス。
思い出したら、顔が熱くなってきた。
確かあのキスは、パシリにならない変わりの、空き教室の口止め料。
したかったからした。
………って純くんは言ったんだよね。