眠り姫はひだまりで






翌日。


「やぁーーーーーーーー!!」


家中に、私の叫び声が響き渡った。


「あと三分で遅刻だよ!?なんで起こしてくれなかったのお母さん!」


「あ~……ゴメン……お母さん起きたの十分前で………」


「じゃあ、その十分前に起こしてよ!」

「色葉のことすっかり忘れてたわ」

「そんな簡単に娘のこと忘れないで!?」


家中走り回って準備する。

ぁあぁあ!三分経った!

今頃学校チャイム鳴ってるよぉ!

どうしよう!

チャイムからの時間オーバー記録、久しぶりに更新か!?

「行って来まーす!」

朝ごはんは食べず、家を出た。

走ってるけど、これじゃ学校つくのはホームルームの真っ最中になっちゃう。

学校に着き、上履きをはいた。

きょ、教室入りにくぅ。

教室のドアの前に来る。


………よし。

が、がんばって入ろーじゃない。

両手拳をぐっとして、私は教室のドアを勢い良く開けた。

「遅れてごめんなさー………!…い?」

教卓の前には、呆れ顔の先生と…



「……………大和?」






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