眠り姫はひだまりで
「どぉしよぉ…………」
「うーん。なんかこのままだと、次の休憩時間にも、人が群がりそうね」
えぇ~っ!?
んじゃ、私はいつ訊けるの!
「もう昼休みしかないね」
「………わかった…………」
私はしぶしぶ了承し、次の授業を受けた。
やっぱりミオの言ってた通り、次の休憩時間にも人がいっぱい集まっていた、大和の周り。
気になるけど、もう昼休みに訊くしかないな、とあきらめたのだった。
そして、昼休み。
大和に訊こうと思い、斜め前に声かけようとした。
けど…………
「色葉!」
…理紗ちゃんの声。
今度は、私が呼ばれてしまった。
「な、なに………?」
「あ、あのさ、色葉に訊きたい
ことあるんだけど」
「あ……そ、それって、今じゃないと駄目なこと?」
「いや、別に………」
「本当?じゃあ、ちょっと待ってて。ごめん」
言って、大和の机のほうを見た。
あれ?大和いない。
男子たちといるのかな、と思ったら。
「あれぇ~………佐伯くん、どっかいっちゃったぁ~~っ!」
教室のどこからか、残念そうな女子の声がした。