眠り姫はひだまりで


それがなんなの?と目で訴える。


…………ホントは、寝ることは頭になかった。

だって私、純くんに会いたくて、走ってここまで来たんだよ?

ここに来る本来の目的を、完全に忘れちゃってた。

ただ、純くんに会いたくて、ここに来たんだよ。


………でも、そんなことは言えないから、あくまでも…

『昼寝しに来た私』を装わなきゃ。


「………ふーーーん………」


純くんは、意味深な目線で、私をじっと見つめる。

…………な、なに?

その視線はぁ………。


私が?を浮かべて、純くんを見つめ返していると。

純くんが机の上から降りて、その机に寄りかかって、あぐらをかいて床に座った。

純くんが寄りかかる机の、横の机に寄りかかって立つ私と、視線が再度ぶつかる。


そして、「じゃあさ」と純くんは言った。



「俺の腕の中で寝らん?」



ん、と超絶かっこいい笑顔を浮かべ、手を広げる。



「………………………」


はい?


…………腕の………中………?


………じゅ、純くんの。


………腕の中で……………。



…………………寝る!?



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