眠り姫はひだまりで



「無理!!」


思わず後ずさると、ガタガタッと机が動いた。


「…………そんな全力で拒否んなよ」


「いやいや!無理だよ!何言ってんの!?」


むー、と私を睨んでくる純くんに、真っ赤な顔で困惑する私。


いや!

無理でしょ!

無理ムリむりぃ!!


純くんの腕の中で寝るとか、

そんなの……………


幸せすぎて、死んじゃうかもしれない…………!!


それか、なんか余計なこと言っちゃいそう!!

とにかくっ……………


「無理です!!」


「…………へぇ」


純くんの顔が、みるみる不機嫌になっていく。

「なんで無理なの?」


「え………なんでって…………」

なんで!?

えーと、えーと…………!


ぱっと即座に思いつき、机ベッドを思い切りバン!と叩いた。


「つっ………机ベッドのが寝心地いいから!!」


……超明らかに嘘だぁーーーーーー!!



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