眠り姫はひだまりで


腕で押し返すけど、びくともしない。


突然押し倒された。


「……純くんどいて………」


純くんは、相変わらず涼しい顔。


「………色葉が、意地張るからじゃん」


そんなの。

張るに決まってんじゃん・・・。


純くんがさっきより落ち着いてきた。

………だから、ちょっとだけ折れてみる。


「………おとといは、アレだよ。私泣いてたから………。不可抗力、だよ」


「………で?俺の腕の中は、そんなに寝心地悪かったの?」


う……………。

そんなに机ベッドって言われたのが、気に障ったのかな。

意地悪だ……………。


「……そりゃ、親切に寝かせてくれたことは、感謝してるよ。ありがとう。けどぉ………」


「けど?」



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