眠り姫はひだまりで
キーンコーンカーン…
………あれ、このチャイムの音は。
ぱち、と目を開けて、目だけ動かして、空き教室内の時計を見た。
………あ、昼休み終わったんだ。
動こうとして、今の自分の状況に気がついた。
腰には、手が回されている。
上を向くと、綺麗な寝顔があった。
そうだった…………。
結局寝入っちゃったんだ。
純くんに抱きしめてもらって、すごくあったかくて。
気持ち良くて、すぐ寝ちゃったんだ。
十分くらいかな?
もともと昼休み残り少なかったし、たぶんその位の時間。
純くんの腕のなかで………。
かぁーっと顔が熱くなる。
あぁーもう!
てか、そんな場合じゃないし!
あと二、三分で授業が始まる。
早く純くんを起こさなきゃ。
「じゅ、純くんー、起きてー。チャイム鳴ったよー」
ゆさゆさと、純くんの肩を軽く揺すった。