眠り姫はひだまりで


あはは、と笑って、男子と話しを終える。

うーん、みんなわかってるんだなぁ。

私が空き教室行ってること………。


ミオのほうを見ると、今の会話が聞こえてたみたいで、ミオも私を見ていた。


「色葉、おかえり」

「ただいまミオー」


ミオの席に行く。

前の席には人はなく、どうやら席の主は他の席でおしゃべり中だったので、そこの席に座らせてもらった。

「自習でよかったねぇ」

「ホントだよー。怖かったぁ」


へへ、と笑って話す。

すると、ミオがふと真面目な顔をした。


「……………空元気」

「え?」

むに、と頬をつままれた。


「…………空き教室で、なんかあったんじゃないの?無理やり笑顔つくってる」


どきっ。

さ、さすが親友……………。

お見通しだ。

このままごまかしても、多分意味がないから、正直に話すことにした。


「……………えっとね……」


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