眠り姫はひだまりで
ドアの前で、困ってます感を露わにする先生に、あぁ…………。
私はほっときたい。
「あ、えと…………」
「お願い松本さーんっ!」
重いのー!と叫ぶ先生。
私の後ろには、大和の気配がある。
くっ…………。
困ってる人を前に……………!
私はほっとけなーいっ!
「ーーーっ大和!」
走って先生のもとへ行きながら、後ろの大和を向く。
「ゴメン!ヒマだったら、このまま教室に残ってて!すぐ戻るからぁー!」
先生の荷物を持って叫ぶと、ドアごしにわずかに、大和の手が振られたのが、見えた。
*
「ー………じゃ、ありがとね、松本さん!」
「いえ………」
晴れ晴れとした先生の顔とは対照的に、グッタリした顔の私。