眠り姫はひだまりで


「へー」

リアルにそんな人いるだね、と大和は感心のご様子。


そんな中、何の用で来たの?と聞かれている純くんたちは、あぁ、と言った。


「六組に転校して来たっていう、爽やかイケメンを見にきた♪」

そう言ってニカッと笑うのは、純くんの横にいるやんちゃそうな男子。


えっ………


「「イケメンな転校生って………」」


その言葉に、みんながこっちを見る。

正確には、こっちじゃなく、私の横に立つ大和を。


私とミオも思わず大和を見上げる。



「……………え?」



僕?と自らを指差す大和。


その様子に、純くんが明るく笑った。


「はっけーん。な、今日の放課後俺らと遊ばん?」


「…………へ……」


その突然のお誘いの言葉に反応したのは、大和でなく、その周りの女子達だった。
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