眠り姫はひだまりで
縮まらない距離
「じゅーんー!次どこいくー?」
「あたし、なんか食べたーい」
前から聞こえる、甘えたピンクの声。
「ね?いーじゃんミオちゃん…俺と付き合ってみよーよー」
「えー、俺のほーが絶対いいって!俺大事にするよ?」
後ろから聞こえる、ラブコール。
「ねぇねぇ、大和くんて彼女いるの?」
「純とは違った良さがあるよね~!純粋っぽい♪」
そして…
真横から聞こえる、嬉々とした甘い声。
もう、なんなの………。
ひとりぐったり項垂れる私。
来なきゃよかったかも………。
放課後。
私達は、昼休みの話し通り、純くんたち二組の男子たちと、学校帰りに商店街をぶらぶらしている。