眠り姫はひだまりで


「…お、お疲れ…………」


「ほんとだよ。やっぱり色葉といるのがいちばん楽だわ」

あぁっ。

思わず胸キュン。

「ミオっっ」

ミオに抱きつきながら、ゲーセン内を歩く。


前のほうの人達は、UFOキャッチャーをし始めていた。

男子が頑張って、女子が眺めてるカンジ。


純くんが、手前のUFOキャッチャーで、猫のぬいぐるみをとろうとしていた。

その周りで、女の子たちが「頑張って」とか言って、騒いでる。


「………………」


ぼうっとそれを見る私を見て、ミオが声をかけてくれた。


「………色葉。なんかとってあげようか」


……ミオに、気を遣わせちゃってる。

「ありがとう…ミオ」


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