眠り姫はひだまりで


「………なに?」

「うお、ミオちゃん怖っ。そんな顔しなくてもいいじゃん〜」

「さっきは悪かったって!」


ごめん〜、とミオに謝る男子達。


「あ、これとってんの?」

男子のひとりが、キャッチャーのなかを見て言った。


「………そーだけど…」

「俺、得意だよ。とろーか?」


………あ。

なんだかミオの顔が、ちょっと柔らかくなった。


うーん……私お邪魔かなぁ?

もうひとりの男子を見ると、私の視線に気づいて、にこ、と笑ってくれた。


「色葉ちゃん、どっか行く?」

「えっ……あ、えっと………」


ど、どうしようかな。

この流れ、あれだよね。

私とこの男子、ふたりでどっか行くってなるやつじゃないのかな。


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