眠り姫はひだまりで

「…一緒に、探す?」

そう言うと、男の子は一瞬きょとん、としたあと、「うん」と笑った。

よし、と思って、立ち上がろうとしたとき。


「色葉!」


後ろから、男子の声がした。

えっ………


「大和!?」


私の姿を見た途端、はぁ、とため息をつかれる。

「な、なんで大和が…」

「心配だったから」

大和は私の前にくると、男の子を見て「良かったね」と笑った。


「風船、あげたんだ」

「う…うん」


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