眠り姫はひだまりで


みんなが不思議そうにふたりを見つめていると、ふたりはカバンのなかから袋を取りだした。

大和のはなんだか大きくて、ミオのはちっちゃい。


「なにそれ?」

女子のひとりが、ふたりの袋を見つめる。

ふたりはニコニコとして、何故か私の方を見た。


「…………?」

な、なに…?


そして、ミオが綺麗な笑顔で、言った。


「色葉っ、誕生日おめでとう!」


………えっ。

…え?


「誕生日…………?」


みんなが、私を見る。

えっ…

私、誕生日?


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