眠り姫はひだまりで


「えっ…きょ、今日何日」

「二十ニ」


ええっ!

「うそっ」

私が驚くと、ミオは「はぁ?」という顔をした。


「…まさか、忘れてたの、あんた」

「す…すっかり」

「馬鹿ね…」

ミオがため息をつく。

私の誕生日は、十一月二十ニ日。

いい夫婦の日…なんて。

忘れちゃってた。完全に。


「まじで色葉ちゃん、誕生日なの?」

裕也くんが、びっくりって顔で私を見る。


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