眠り姫はひだまりで

「うん!嬉しい!」

笑顔でそう言うと、朔くんは少し顔を赤くさせた。


不思議に思いながら、私はやっぱり後ろにいる存在を感じる。


…純くん、おめでとうって、言ってくれたのかな。


ずっと私の後ろにいるから、わかんない…。

こんな素敵なサプライズしてもらって、欲張っちゃいけないと思うけど…

おめでとう、って、心のなかだけでも思ってくれてたら、嬉しいなぁ…


後ろから聞こえる、確かな足音を気にしながら、私達は歩いて行った。


しばらくして、女の子ふたりが「あーん」と残念そうな声を出した。



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