眠り姫はひだまりで


「うちら、むこーだから」

女の子のひとりが、右の道を指差す。

どうやら裕也くんと朔くんもそっちらしくて、「送る」と言った。

「ありがとぉ〜」

女の子たちが、甘い声を出す。

あ、送っちゃうんだね…

裕也くんが、ミオから離れて、女子たちの方へ行く。

ミオを見ると、…あうう。

ちょっとの間、裕也くんを見つめてた。


「じゃあ、また明日」

ばいばーいと、女の子ふたりがこっちに手を振る。

朔くんがやっぱり爽やかに「またね」と言うから、ちょっと笑った。


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