眠り姫はひだまりで


口角が上がるのを頑張って抑えていると、ミオがなんだかニヒ、といやーな笑みを浮かべた。


…えっ。なに、その笑み。

すると、ミオは何故か私から離れて、前のふたりのところへ行った。

そして、「ねえねえ!」とふたりに声をかけた。

ええっ、ミオ…!?


ふたりが「なに?」と振り返ると、ミオはなんだか申し訳なさそうに(すごく演技に見える)「あのさ」と言った。


「あたし、ちょっとコンビニに用思い出してさ。行きたいんだけど…」


…こ、コンビニに、用…?


大和が、この辺にコンビニあったっけ、と言う。

街中だけど、見渡す限りコンビニはない。


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