眠り姫はひだまりで


「あー、ちょっと戻ったとこにいっこあるわ」

純くんが、来た道を見つめる。

そういえば、あったような…

大和が「戻ろうか」と言うと、ミオは「あ、」と慌てたように声を出した。


「戻らせるの申し訳ないし、あたしひとりで行く」

「いや、それは危ないだろー」


純くんが、そう言うけれど。

ミオは、三人の後ろにいる私の方をちら、と見て。

えっ…なに…?


そして、大和の腕をつかんだ。


「佐伯くん、一緒にきてくれないかな」


「え…」


み、ミオ!?


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