眠り姫はひだまりで


純くんはちら、と私をみると、ハハ、と笑った。


「誕生日に枕もらうのとか、ホント色葉ぐらいだよなぁ。普通じゃねー」


…きゅぅん。

かっこい〜よ〜…

私はどきどきとしながら「そうかな」と笑った。

「でも、嬉しい。大事に使わせてもらうよ」

「だろーな」

うん、普通に会話できてる。

仲直り、できちゃうかな。


「つーか、ホントに自分の誕生日、忘れてたの?」


くく、と笑う純くん。

うう…………


「それは…まぁ、そうだけどぉ。ちょっと色々と……」

あって、と言おうとすると、純くんがこっちを向いた。

目があって、どき、と心臓が高鳴る。

< 319 / 587 >

この作品をシェア

pagetop