眠り姫はひだまりで


純くんは、少し真剣な顔をした。


「…色々、って?」


…え。

「………か、考え事…とか…?」

純くんの目から少しそらして、近くの電柱に目を向ける。

な、なになに。


なんでいきなりそんな顔するのぉ?


「…ふぅん。どんな?」


どっ…どんなっ!?

思わず純くんに視線を戻すと、ちょっと意味深に微笑んだ顔が見えた。

「ど…どんなって……」

「そんな、誕生日忘れるくらいのことだろ?色葉のことだから、毎年一ヶ月ぐらい前から誕生日思い出して、ウキウキしてそーじゃん」


うっ………



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